学習方法の選択が合格を左右する①

受験資格の無さや全問4択式という解答方法が、低い合格率の大きな原因と述べました。しかし、それは反面、不動産関連業務に従事していなくても、また、法律知識のない初学者でも、1発合格できるチャンスでもあるわけです。

もちろん、合格するためには、しっかりと準備し計画的かつ効果的な学習を進め、本試験までに知識を合格レベルにまで上げる必要があります。そこで重要となってくるのが、どんな学習方法を選択するのかということです。

一般的に資格試験のための学習としては、すべてを自分で行う「独学」と、資格学校の宅建講座を受講する「資格講座」。そして、教材などのカリキュラムを提供してもらう「通信講座」の3つに大別されます。では、不動産業務経験に法律知識もない初学者にとって、どの学習法が適切なのでしょうか。費用や学習時間、そしてモチベーションなどの観点から比較検討してみましょう。

独学での合格実現は、その人次第

まず、独学について考えてみましょう。独学最大の利点としては、他の学習法とは比較にならないほどの費用の安さに尽きます。学習を始めるに最低限必要なのは、基本書となるテキストと過去数年分が掲載された過去問題集の2冊。併せても5000円程度で揃えられることでしょう。

しかし、ここで問題なのが、初学者が適切なテキストを選ぶことができるのか、ということ。市販される多くが「3ヶ月で1発合格!」などと景気よく謳いながら、その実出題範囲のすべてを網羅する〝満点主義〟のテキストであり、それは多くの初学者にとって学習しやすいものであるとはいえません。

また、自分の好きな時間に好きなペースで学習を進めることも、通学する必要のない独学の利点です。しかし、それは反面で厳しく自分を律することができる強い意識と忍耐力を必要とするということです。テキストはスムーズな学習の始め方やスケジュールの提案などしてはくれません。独学とは文字通り、すべてを独りで学ばなければならないという学習方法です。

低費用かつ自分のペースで学習できる独学のメリットとは、簡単にデメリットにも転じるとても挫折しやすい学習法であると言わざるを得ません。独学で合格は出来ないとは言いません。しかし、初学者に向いた学習法かと問われれば、「その人次第です」としか、応えようのない学習法でもあるのです。

次のページ